福岡県二日市温泉が、二日市温泉と名付けられたのは、昭和25年の事で、それまでは、武蔵温泉・薬師温泉などと呼ばれていたそう。100年程前までは、福岡県内で唯一の温泉だったそう。
一千数百年の歴史を持つ九州でも最古の温泉として名高い二日市温泉は、大伴旅人が大宰府赴任時に妻を亡くしてこの温泉地にて万葉集にも収録された句を詠んだ事でも有名
「湯の原に 鳴く芦田鶴は わがごとく 妹に恋ふれや 時わかず鳴く」
二日市温泉の公衆温泉
二日市温泉の公衆温泉は、博多湯と御前湯があり、道路を挟み向かい合って建っています。
私は、温泉入浴料金の安い御前湯に入ろうと思っていました。調べてみると、御前湯は江戸時代に黒田藩主の為に設けられた温泉で、その名前を受け継いだのが現在の「御前湯」。名前を受け継いだだけで当時の浴場は現存しない&循環風呂という事がわかったため、源泉かけ流しだという「博多湯」の方に入る事にしました。
博多湯で温泉に浸かっていると、地元のおばちゃんらしき人が「前は入浴料100円だった」と教えてくれました。最近(?)リニューアルされて300円になると共に、以前はなかったボディシャンプー・リンスインシャンプーが備えつけられたんだそうです。
500mlのペットボトルを持って汲んで帰るおばちゃん、化粧水のようにパッティングするおばちゃん、洗い場にぺったり座って休憩しているおばちゃん(←かなり長い時間いるようだった)いろいろでした。
鍵付きロッカー24個、洗面台にはドライヤーも備えてあって、綺麗でとても使いやすかったです(*^_^*)
ただ私が出る頃(夕方)には更衣室も、だんだんと混雑して来ていたので、早い時間帯に行った方がゆっくり入れるかも。
二日市温泉は、テレビなどで福岡の奥座敷と言われる事が多いようですが、昭和天皇もお泊りになったという 大丸別荘 と公衆温泉施設以外は、あまり温泉街という感じがしません。というのも、すぐ近くにマンションやコインパーキングが・・・。
大丸別荘は、外から見た印象では老舗を感じさせるとてもよさそうな宿でした。お金に余裕があったなら、ゆっくり宿泊し料理も堪能したいです。近くには太宰府や武蔵寺(ぶぞうじ)もあるしね・・・
博多湯
住所: 〒818-0058 福岡県筑紫野市湯町1-14-5
TEL: 092-922-2119
交通(電車): JR鹿児島本線二日市駅から徒歩8分
交通(車): 九州自動車道筑紫野ICから県道7号を二日市温泉方面へ2km
営業時間: 9:00~21:00 /年中無休
入浴料: 大人300円・小学生以下100円
部屋使用料(1時間)
天拝:1,000円
朝霧:3,000円
夕霧:4,000円
朝霧・夕霧は20:00まで無料で開放されているそうです。
単純温泉(弱アルカリ性低張性高温泉)
泉温 摂氏 43.8°
湧出量 157リットル/分
pH 8.2
ラドン 5.3M・E
知覚 無色透明・硫黄泉・無味
効能 火傷・アトピー性皮膚炎・神経痛・筋肉痛・関節痛・慢性消火器病・痔疾・冷え性・病後回復・うちみ・くじき・関節のこわばり・運動麻痺・五十肩・疲労回復
九州でも最古の温泉として名高い二日市温泉は万葉集にも詠まれるほどの歴史を誇り古来より湯治場として栄えてきました。現在では信じがたいことですが、100年程前までは福岡県内で唯一の温泉だったのです。
川湯として賑わった当時の面影もそのままに源泉掛け流しの「博多湯」は、高温泉にしてラドンを多く含み、火傷やアトピー性皮膚炎、神経痛など様々な効能があると言われています。それは鉱物が地中深くで化学反応をおこし、その際に発生した熱で温められた温泉を、そのまま汲み上げている良質なお湯だから。
遠い万葉の時代から一千数百年の時を超えた現在も、ここ二日市温泉の中で「博多湯」の贅沢なお湯は変わることなく滔々と湧き出て、人々に愛され続けています。
二日市温泉 天然温泉博多湯のパンフレットより